病気/寄生虫など

予防・早めの処置が命を救う

すぐ病院に連絡のうえ、診察に行ってください
症 状 その程度や様子
呼吸が苦しそう 呼吸時変な音がする。あえぐ、舌が紫色、息が止まる。
血が止まらない 体のどこからのものでも。圧迫(縛る、押さえる)して、すぐ病院へ。
排尿・排便が出来ない 排便・排尿の姿勢をするだけで便・尿は出ない。
痛がる 激しく、連続して、おさまらない。
嘔吐・下痢・排尿 何度も繰り返す。血が混じっている。
体のバランスがとれない
意識がない
よろつく、ふるえ、けいれん、昏睡、急に目が見えなくなる。
気を失う、首を傾ける、見えない物に向かって咬みつく、性格が突然変わったように見える。
痒がる 絶え間なくひっかく、咬む、皮膚が赤くむけて出血している。激しくひっかく。
けが 連続的な痛み。完全な跛行。
中毒 確かに中毒物質を食べたり、接触していたら、すぐに病院へ。
容器も忘れずに。無理なら商品名、成分名を知らせる。
参考資料「犬のお医者さん・小暮規夫」
気管支炎 細菌やウィルスの感染、刺激性の物を吸い込む事などが原因で気管支が炎症を起こす。症状は、乾いた咳を繰り返す、ゼーゼーという呼吸をするなど。重傷になると呼吸困難におちいる。 感染菌に対する抗生物質の投与と、咳に対する鎮咳剤、去痰剤、消炎剤などを用います。必要に応じてネプライザーによる薬液の吸入も実施されます。 散歩・運動を避け、安静にし保温や換気に気を付けて下さい。
肺水腫 肺の中に水がたまるため、呼吸困難におちいる。すでに気管支炎や僧帽弁閉鎖不全症などにかかっていて、その影響で肺水腫になることが多い。緊急の救命措置が必要である。死亡する事もしばしばある恐ろしい病気です。 かなり症状が進行した心臓病の症状として現れる事が多く、呼吸器の感染でもみられることがあります。咳は湿性であり、血液が混じったり鼻汁を垂らしている事もあります。呼吸は早く、やや口を開けて息をします。症状が進むと、チアノーゼを起こし、横になる事が出来ず伏せの状態で、虚ろな目つきになってしまいます。 肺水腫の原因となる治療も平行して行います。循環不全を改善する為に強心剤や利尿剤、酸素の補給が中心となります。湿った呼吸を排出しますので換気にも気を付け、安静を保ちましょう。
胃捻転 胃が捻れてしまうことにより、胃の中にガスが蓄積する。大量の食事と水を摂取し、食後に過度な運動をした時などに起こりやすい。症状は嘔吐しようとするができない、お腹が膨満する、ショック症状など。緊急の救命措置が必要である。
慢性胃腸炎 胃粘膜の慢性的な炎症。原因は、胃内に異物がある、幽門が肥大して胃の出口が狭くなる、神経性のものなどがある。症状は、間欠的な嘔吐、食欲不振、軽度の貧血などがみられる。
急性胃炎 胃粘膜の急性的な炎症。腐敗したエサや水、有毒物などを食べて、急性伝染病や尿毒症および食中毒などにかかり、胃炎が起こる。症状は、嘔吐を繰り返す(そのために脱水症状になることもある)元気喪失など。
急性大腸炎 細菌感染、除草剤や殺虫剤などの刺激物の摂取、大腸内に異物がある、精神的ストレスなどが原因で、激しい下痢を起こす。便の量は多く、噴射するようにでたり、またはしぶり(グチュグチュと少量ずつしぼり出すような下痢)を示すのが特徴。便に血液が混じることもある。
肛門嚢炎 肛門嚢(肛門の両側にある袋状の物)の分泌液が、排出されずに炎症を起こす。初期の治療は、肛門嚢を外から指で押して分泌物を出す。
子宮蓄膿症 子宮腔内に細菌が感染して、大量の膿がたまる病気。食欲不振、嘔吐、多飲多尿、腹部の膨満などの症状がみられる。
前立腺肥大 精巣の働きが低下し、ホルモンのバランスが崩れることにより前立腺が肥大。老犬にみられ、血尿、食欲減退、尿が出にくくなるなどの症状がみられる。
会陰ヘルニア 肛門の片方もしくは両側にある腹腔内容物の脱出のことで、膀胱や直腸が出てしまう。排便しにくくなる、肛門も横が袋状に腫れるなどの症状がみられる。
腎不全 腎臓の働きが悪くなり、老廃物を十分に排出できなくなる状態。原因は腎臓の機能障害だけに限らず、他の臓器(循環器系)の異常の為に腎臓が働かなくなる事もある。急性腎不全は、下痢、嘔吐、脱水症状などが原因になる事がある。
腎孟腎炎 膀胱や尿道が細菌に感染し、さらに尿管から腎孟に広がり炎症を起こす。治療が遅れると腎不全に進行する事もある。
膀胱炎 膀胱に細菌が侵入することによって炎症が起こる。結石が原因となることもある。照応は、少量ずつの頻尿・血尿、元気がない、おしっこのポーズをとっても尿が出ないなど。
尿道結石 腎孟または膀胱でできた結石が尿道につまる病気で、尿が出にくくなる。症状は、尿が少ししか出ない、おしっこのポーズをとっても尿が出ないなど。
尿毒症 慢性腎不全により老廃物を体外に排出できない為、毒素が体内にとどまって、浮腫、嘔吐、けいれん等を発症し、ほとんど死に至る。
角膜炎 眼球表面の角膜の炎症。目に傷をつくる、シャンプーなどの薬品が目に入るといった外傷のものと、細菌感染によるものがある。症状は、目をショボつかせる・涙が多い・前足で目をこするのが目立つなど。
結膜炎 結膜の炎症。目に異物が入る、細菌による感染などが原因。症状は、目のかゆみ、結膜の充血、目やにが出るなど。
流涙症 涙の排泄管である涙鼻管が炎症などで通過障害を起こし、常に涙があふれ出ている状態になる。その為、目の下が涙やけする。
白内障 眼球内の水晶体が白く濁る病気。老化、糖尿病が主な原因。症状が進行すると視力の低下、失明のおそれがある。
耳ダニ 耳ダニが耳の中に寄生する。耳の中に黒い耳アカがたまるのが特徴。かゆみが生じて耳をしきりに掻いたり、頭をブルブルと振り、落ち着かなくなる。
外耳炎 外耳道の炎症。細菌の感染、耳内の分泌物などが原因で、耳の中に耳アカや膿がたまる。炎症が広がり、中耳炎や外耳炎になることもある。
歯肉炎・歯槽膿漏 健康な歯肉はピンク色をいているが、炎症を起こすと赤く腫れ上がる。かたいものを食べることができなくなり、口臭も生じる。炎症がひどくなると歯がグラグラし、歯槽に膿がたまる。
口内炎 口鼻内の粘膜や舌が炎症を起こした状態。口腔内の粘膜に細菌が感染したときや、歯周病にかかっているときに口内炎が生じる。また、なんらかの病気による一症例としてあらわれることもある。
コクシジウム症 コクシジウムという原虫が腸管に寄生する事により、下痢になる。下痢が続くことによって、脱水症状や食欲不振をまねく事もある。検便でコクシジウムの有無を調べられる。子犬に多く発生する。
条虫症 条虫は全長30cm以上。小腸に寄生し、成熟すると卵を含んだ体節がちぎれて肛門から排出される。このとき体節が肛門を刺激し、かゆみを伴うこともある。
回虫症 回虫には犬回虫と犬小回虫の2種類がある。回虫が小腸に寄生する事により、嘔吐や下痢、貧血等の症状がみられる。
疥癬症 ヒゼンダニが、犬の顔や耳、足などの皮膚に寄生して皮膚炎を起こす。激しいかゆみを伴う。感染動物との直接接触で感染する。人では皮膚の痛み、痒み、丘疹などの症状が出る。
ノミアレルギー皮膚炎 ノミが吸血時に出す唾液によってアレルギー症状を示す。耳、背中、しっぽなどに脱毛や発疹がみられる。かゆみがあるため、しきりに体を掻いたり、噛んだりして、皮膚に傷をつけることもある。
股関節形成不全症 股関節を形成している骨(大腿骨頭、寛骨)同士がうまくかみ合わず、歩行や運動に支障が生じる。体重の重い大型犬に多くみられる。
膝蓋骨脱臼 膝蓋骨は、ひざの皿の部分。原因は先天性のものと外傷によるものがある。主な症状は、脱臼した足を地面から上げて歩く、痛みがあるなど。小型犬に多くみられる。
糖尿病 インスリンというホルモンが不足することにより、体内への糖の吸収が悪くなる。尿から糖が検出される。多糖、のどが渇くために多飲になる、体重減少、白内障などの症状がみられる。
クッシング病 副腎皮質ホルモンの異常な増加が原因。症状は、多糖多飲、毛が乾燥してつやがない、毛が左右対称に抜ける、腹部が膨満するなど。かゆみはない。
肥満症 体の各部にある脂肪細胞が異常に増加した状態。食事の過剰摂取と運動不足による単純性の肥満と、代謝障害などの内因性の肥満がある。
玉ねぎ中毒 玉ねぎを食べることによって、赤血球が壊され、溶血性貧血を起こす。赤色もしくは暗褐色の尿、変血、下痢、嘔吐などの症状がみられる。
てんかん てんかん発作の症状は、突然全身を硬直させて倒れ、けいれんにより口が泡だらけになる。発作はすぐにおさまることが多いが、その後何度も繰り返す。
熱射病 長時間、直射日光に当たっていると体温の代謝不全によって体温が40度以上に上昇し、舌が真っ赤になる。激しくあえいでよだれを流し失神する。 すぐ涼しい風通しのよい場所に移し、扇風機等で風を送り、頭や胸を氷ノウや濡れタオルで冷やします。症状によっては冷水をかけたリ、水を張った浴槽に入れ、早く体温を下げるように努めましょう。発見が早く初期の手当がよければ、2〜3時間で回復しますが異常興奮やケイレンを起し手遅れになると死亡することも少なくありません。

ワクチンとは、 弱毒化した病原体(生ワクチン)や死滅した病原体(不活性化ワクチン)を注射することで、
その病原体に対する抗体を作り、未然に病気を予防します。
狂犬病ワクチンは義務づけられていますが、混合ワクチンは任意接種です。(5種混合・8種混合ワクチン等)
現在使われている犬のワクチンは、ウイルスは生ワクチンで細菌は不活性化ワクチンが主流です。
不活性化ワクチンは、安全性が高いというメリットはありますが、免疫力が弱いために数回接種する必要があります。
そのため、最初に接種する際、3〜4週間間隔で2回以上接種しなければ効果が出ないということになります。
子犬時代に2回以上接種以降は、年に1回免疫を維持するために追加接種を行います。
ワクチン接種後の注意として、副作用があります。最も怖いのがアレルギーで、蕁麻疹や下痢、ひどいアレルギーでは
アナフィラキーショク(※)をおこします。アレルギーは接種後30分以内に起こる場合が多いので、接種後は様子を見て、
異常が見られた場合すぐに獣医さんに連絡しましょう。ワクチン接種後すぐに抵抗力がつくわけではないので、
他犬との接触は避け、シャンプーも数日おいてからの方がいいようです。

※)「アナフィラキーショック」とは低血圧症のショックで、呼吸困難・心肺停止を引き起こす重度のアレルギー反応。
ある物質に対する抗体が異常反応して身体が危険な状態に陥る。よく知られているのが、スズメ蜂に刺された事による
アナフィラキーショックですが、蜂だけに限らず、薬や食品により引き起こされる場合もある。
ワクチン接種の副作用でも引き起こ される可能性があるので接種後は注意が必要。

犬ジステンパー 犬ジステンパーウイルス 感染力が大変強い。感染している犬からだけでなく、食器、ヒトの衣類を介して間接的にもうつる。 高熱が出て、目やに・鼻水が出る。元気・食欲が無く、嘔吐や下痢をする。ふるえ・激しいけいれんをおこす。 神経症状を起こして死亡する。死亡率は非常に高い。 人には移らない ワクチン接種
犬伝染性肝炎 犬アデノウイルス1型 ジステンパーとほぼ同じ。感染している犬の尿からもうつる。 元気がなくなり、嘔吐・下痢をする。回復期には目が濁ることもある。 一晩で死亡するもの、症状が重いもの、軽いもの、症状を示さないものがある。子犬の死亡率は高い。
ケンネルコフ 犬パラインフルエンザウイルス・犬アデノウイルス2型など 伝染率は非常に高い。感染している犬との接触。咳・くしゃみなどの飛沫からの感染。いろいろな犬が集まる場所ではとくに発生が多い。 激しい咳・鼻水。肺や気管支に炎症を起こす。 いろいろな病原体が混合感染すると症状が重くなる。死亡するものもある。
犬パルボウイルス感染症 犬パルボウイルス 非常に伝染性が強い。感染犬の糞便、糞便に汚染された食器、ヒトの衣服からもうつる。 嘔吐や下痢(粘血便、血便)が起こる。子犬ではまれに心不全で突然死することもある。 子犬ではとくに症状が重篤で、死亡するものが非常に多い。
レプトスピラ(黄疸出血型・カニコーラ型) レプトスピラ菌 汚染した下水・沼・田の水を飲む、あるいは犬の尿からうつる。ネズミがこの菌(原虫)を運ぶ。 元気・食欲がない。嘔吐・血便をする。口臭がする。黄疸が出る。イヌが感染をしても症状を現わさないことが多いのですが、まれに、腎臓や肝臓に障害があらわれることがあるとされています。
口や傷口からこの菌が入りヒトも同様な症状を起すことがあるといわれています。

手当てが遅れると尿毒症を起こして死亡する。イヌの尿中にレプトスピラが存在する場合があるとすれば、尿が直接ヒトの口や皮膚につかないように常に清潔に飼うことが大切です。 人に移る事もある

フィラリア症 犬糸状虫 蚊に刺されて子虫(ミクロフィラリア)が感染する。ミクロフィラリアが成長し心臓に寄生する。 咳をする。激しい運動をすると倒れる。体重が減少し、元気・食欲が無くなる。腹水、胸水がたまる。 心臓の機能が低下し、次第に衰弱して死亡する。 移る事ももあるが、心臓寄生はない。人間では咳、発熱、胸痛などの症状が出る。 予防薬の投与


顕微鏡を用いて寄生虫の検査。検査は糞便、皮膚、血液。通常のルーティン検査は直接鏡検(無染色)で判定。精密検査では必要に応じ染色を施してから判定。染色はヘマカラー液、ギムザ染色液、ヨード液。寄生虫の虫体や虫卵などの画像
▲犬のジアルジア
激しい下痢を示していた2カ月齢の子犬から検出されたジアルジア(ランブル鞭毛虫)。
下痢便から検出される栄養型虫体で、ヨード染色を施したものです。
洋梨状の形と2つの核が特徴的です。


左と同じくジアルジアの栄養型虫体で、ヘマカラー染色を施したもの。
8本あるとされている鞭毛も、左側になびくように染色されています。
虫体の周囲にこぶのように見えるのは細菌です。
▲犬のコクシジウム
下痢を示していた3カ月齢の子犬から検出された
コクシジウムのオーシスト(直接鏡検)。


左と同じくコクシジウムのオーシスト。
核が2つに分裂し、イソスポラと呼ばれている種類の特徴を示しています。
▲猫のマンソン裂頭条虫
5歳の雄猫の糞便から検出された、マンソン裂頭条虫の虫卵(直接鏡検)。
カエルを食べることで感染し、猫に多く見られます。
「カエルを食べる癖がある」という犬からも検出されたことがあります。

駆虫により、2歳の雌猫から排泄されたマンソン裂頭条虫の虫体。
最も長い虫体は1メートル以上。下の30cm定規。
▲犬回虫
左:3カ月齢の子犬の糞便から検出された犬回虫の虫卵(直接鏡検)。
右:4カ月齢の子犬の糞便から検出された犬回虫の虫卵(直接鏡検)。
犬回虫はほとんどの場合、母犬から子犬に胎盤もしくは乳汁を介して感染します(母子感染)。
母犬から感染した場合、生後21日以降に子犬の腸管内で成虫となり、糞便中に虫卵を排泄します。
排泄された虫卵は、10〜20日後に感染力を持つ成熟卵となります。
この成熟卵を4カ月齢以上の犬が摂取しても成虫にまで発育せず、肝臓や肺、腎臓などの臓器内に幼虫として潜んでいます。
またこの犬回虫は人にも感染し、幼虫が内臓や目に移行し障害を与えます(幼虫移行症)。
▲犬のトリコモナス
左:2カ月齢の子犬の糞便から検出されたトリコモナス原虫(ヨード染色)。
前鞭毛と呼ばれる5本の鞭毛で、回転するように動いていました。
右:ギムザ染色を施したトリコモナス原虫。
トリコモナスに特徴的な波動膜と呼ばれる膜が、右側に染色されています。
トリコモナス原虫は正常な犬の糞便からも検出され、必ずしも強い病原性を示すわけではありません。
しかしキャンピロバクター(らせん菌)やコクシジウム(原虫)など、他の病原体との混合感染により、
血便や下痢などの症状を示し、とくに幼犬で問題となります。
◆犬の糞線虫
子犬の糞便から検出された、糞線虫の第1期幼虫(直接鏡検)。
糞線虫は、糞便中に孵化直前の含仔虫卵、もしくは孵化直後の第1期幼虫の形で排泄されるのが特徴です。
感染は仔虫(第3期幼虫)を経口もしくは経皮的に摂取・接触することにより成立し、血液循環、肺を経て小腸で成虫になります。
犬の糞線虫症は子犬で問題となり、しばしば致死的な急性出血症を起こすといわれています。
▲猫の壷形吸虫
激しい下痢と削痩。雄猫の糞便から検出された壷形吸虫の虫卵(直接鏡検)。
マンソン裂頭条虫と同様に、カエルやヘビを補食することにより感染します。
この猫からはマンソン裂頭条虫卵も検出されたので、両者ともカエルを食べて感染


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